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CSL半期決算で堅調な業績を達成 純利益18億ドル達成

CSL Limited(ASX:CSL; 米国店頭市場:CSLLY)は、2020年12月31日を期末とする6カ月間の税引後純利益(NPAT)が18億1,000万ドルであったことを発表しました。これは前年同期比で45%増(CC換算では44%増)となります。

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CSL2021218日(現地時間)にオーストラリアで発表したプレスリリースを日本語に翻訳・編集したものです。
内容および解釈は原文(英語)が優先します。原文掲載:https://www.csl.com

 

CSL半期決算で堅調な業績を達成
純利益 18 億ドル超達成1 

税引後純利益は181,000万ドル、固定レート(CC2)換算で44%増となり、2021年上半期も堅調な業績となっています

    • 主力となる免疫グロブリンポートフォリオの順調な成長 - HIZENTRA®が牽引

    • 中国における独自の流通モデルへの順調な移行

    • 遺伝性血管性浮腫(HAE)を対象とした主力製剤、HAEGARDA®の堅調な成長

    • Seqirusによる極めて堅調な業績

    • COVID-19パンデミック渦の中、CSLの持つ多様なポートフォリオと回復力のあるビジネスモデル

    • UQ COVIDワクチンの契約収入をプログラム終了後、上半期に全額計上

  • 1株当たり利益3.98ドル、CC2換算で44%

  • 中間配当3 1株当たり1.04米ドル、9%
    • オーストラリアドル換算で、中間配当は1株当たり約1.34豪ドルで、9%
  • 2021年度税引後純利益は、固定レート換算で約21億ドルから22億6,500万ドルの範囲になると予想されています。 

CSL Limited(ASX:CSL; 米国店頭市場:CSLLY)は本日(訳注:2021年2月18日)、2020年12月31日を期末とする6カ月間の税引後純利益(NPAT)が18億1,000万ドルであったことを発表しました。これは前年同期比で45%増(CC換算では44%増2)となります。

 

「一生に一度経験するかどうかと思われるほど深刻な今回のパンデミック禍にあって、かつてないほど先が見えない時期にもかかわらず、堅調な業績をご報告できることを喜ばしく思います」CSLの最高経営責任者兼マネジングダイレクターのポール・ペローは述べています。

「社員27,000人は、CSLが掲げるバリューを指針として、患者さんや公衆衛生を守るという約束を果たすべく、引き続きひたむきに取り組んでいます。今回のような最も困難な状況下にあっても、社員とビジネスモデルのいずれにも極めて優れた機敏性と回復力があることが証明されました。

主力となるフランチャイズである免疫グロブリンポートフォリオの業績は、市場をリードする皮下注製剤HIZENTRA®に牽引され、引き続き好調です。HIZENTRA®の売上には、19%増という安定した伸びがみられましたが、これは、自宅での投与が可能ということからくる強みとCIDP(慢性炎症性脱髄性多発神経炎)治療薬としての利用が引き続き順調に増えていることを反映したものです。静注用製剤となるPRIVIGEN®については、パンデミックに起因する供給上の制約を受け売上が抑えられたため、控えめな伸びとなりました。

アルブミン製剤の売上は、中国における新たな自販モデルへの順調な移行が大きく功を奏し、93%という堅調な伸びを示しました。中国でのアルブミン製剤の売上は、CSLのバリューチェーンへの関与を拡大するとともに、売上、マーケティング、および流通ネットワークの強化が期待される新たな流通モデルにより、売上が通常レベルにまで回復したことを表しています。

遺伝性血管性浮腫(HAE)の患者さんを対象とした革新的製剤であるHAEGARDA®の売上は、新たに利用を開始した患者さんが継続的に増えたことから16%増となりました。

Seqirusによるインフルエンザワクチン事業の業績は極めて堅調であり、金利税引前利益は2倍以上の6億9,300万ドルとなりました。これは、記録的な需要が引き起こした季節性インフルエンザワクチンの売上にみられた大幅な伸びと、差別化された高価値の製品ポートフォリオへのシフトが進んでいることによって達成されました。

上半期には、安全で効果的なインフルエンザワクチンを世界中に提供するという当社の約束をさらに示すものとして、オーストラリアに世界有数のバイオテクノロジー製造施設を新たに建設する計画も発表しました。この最先端の施設では、細胞ベースの技術を利用して、インフルエンザパンデミックと季節ごとのワクチン接種プログラムのいずれにも使用できるインフルエンザワクチンを製造する予定です。この施設は南半球では唯一の、細胞ベースのインフルエンザワクチン製造施設となります」

 

主要項目


CSL
ベーリング2

  • 総収入9%2
  • HIZENTRA®19%2
  • アルブミン製剤93%増(GSPの影響4
  • HAEGARDA®16%2

Seqirus2

  • 総収入38%

  • 季節性インフルエンザワクチン売上44%2

  • FLUAD®QIVアメリカで発売
  • ドイツでの事業を再開
  • 充填・包装施設拡張
  • MF59のアメリカ政府向け販売
  • MF59の供給を含む、COVID-19ワクチンに対する支援の提供

イノベーションと研究開発

  • PRIVIGEN®日本で新規格導入
  • 6歳以上の患者を対象としたHAE発作の予防薬としてHAEGARDA®US FDAの承認を取得
  • uniQure社がEtranaDezの第III相臨床試験から得たデータを発表
  • 日本でIDELVION®21日間隔投与の承認取得
  • CSL112ApoA-1)第III相臨床試験(AEGIS-II)に11,500人超の患者を登録
  • 糖尿病性腎疾患を対象としたCSL346Anti-VEG-B)第II相臨床試験を開始
  • aQIVcII相臨床試験を開始
  • インフルエンザを対象としたmRNA技術の前臨床評価

人財と企業文化

  • フォーブス誌が発表したWorld’s Best Employers4年連続でCSLがランクイン
  • キーポジションの充足:
    • Joy Linton – Chief Financial Officer
    • Mark Hill – Chief Digital Information Officer

効率性

  • 全製造施設で、今後の成長を支えるための大規模な投資プロジェクトが進行中
  • スイスのベルンに最先端の免疫グロブリン製造施設が新たに完成
  • 上半期にアメリカで17カ所に血漿採取センターを開設


COVID-19
パンデミックへの対応

COVID-19により、CSLの社員、サプライチェーン、さらには多くの治療製剤の製造に欠かせない原料である血漿採取における課題が引き続き生じています。CSLの製品は患者さんの生命を支える上で不可欠です。このため、CSLの血漿採取センターと製造施設は「必要不可欠なサービス」に分類されており、パンデミックの間にも稼働し続けています。

パンデミックの発生当初から、CSLでは、COVID-19との闘いの中で自社の持つ能力、専門知識、および技術を活用できるような臨床開発プロジェクトを進めてきました。こういった中には、ワクチン、モノクローナル抗体、さらには血漿分画製剤にまでその範囲が及ぶ、複数のプログラムや提携が含まれます。

上半期の実績には、クイーンズランド大学(University of Queensland)とのCOVID-19ワクチンの開発という企業としての取り組みに対する1回限りの出資が含まれます。第I相臨床試験から有力なデータが得られたにもかかわらず、解決に必要となる時間という観点から試験続行の支障となる課題が生じた結果、プログラムは中止となりオーストラリア政府からのワクチン購入予約は取り消されました。

CSLでは、購入予約が取り消される前に、他の優先プロジェクトから400人を迅速に再配置し、メルボルンにある2つの施設全体でバイオテクノロジー設備の大規模な入れ替えを実施し、予定していた第III相臨床試験用として30万回分の最終製剤を製造していました。加えて、複数の大陸における28,000人のコホートによる第III相臨床試験を開始するとともにオーストラリア政府による購入契約の支援を目的とした大きなリスクを伴う生産規模の拡大(1,100万ドーズ分のバルクワクチンの製造を含む)を行うため、またCOVAXファシリティといった国際的メカニズムを通じて有効なワクチンを配布する可能性に備え、さらに先の準備を進めていたところでした。

UQワクチンプログラムと並行して、CSLではさらに、オックスフォード大学とアストラゼネカ社が共同開発した3,000万ドーズ分のCOVID-19ワクチン候補を製造するという契約をオーストラリア政府と締結していました。

UQワクチン候補の開発が中止となったことから、CSLでは、オックスフォード大学とアストラゼネカ社が共同開発したCOVID-19ワクチン候補の製造を加速させ、当初のスケジュールを前倒しにして追加で2,000万ドーズ分を供給することに力を入れる方針に転換しました。製造は順調に進んでおり、2021年3月下旬には初回分が出荷される予定となっています。

CoVIg-19アライアンス(CoVIg-19 Plasma Alliance)の創設者として、CSLでは、COVID-19の結果生じた極めて重度の合併症の治療薬となる血漿由来の高度免疫グロブリン製剤の開発を順調に進めています。国際共同第III相臨床試験は近く完了する予定であり、CSLではスイスの施設で試験用のロットを製造しています。これが成功すれば、COVID-19のために入院している患者さんにとって利用可能な選択肢がもう1つ増えることになります。

 

見通し2020年度為替レートに基づく)

CSL の業績見通しについて、ポール・ペローは次のように述べています。「CSLの主力となる血漿分画製剤やインフルエンザワクチン製剤に対する需要は引き続き安定しています。

差別化された製品ポートフォリオとともに、インフルエンザワクチンに対する大きな需要があることから、Seqirusは好調な状態が続いており、今年も収益性の高い年となると予想されます。しかしながら、季節変動がある本事業の性質上、下半期には損失の計上が見込まれます。

一方、CSLに対するCOVID-19の影響はこれからも続くと予想されます。パンデミックは、血漿の確保にマイナスの影響を及ぼしています。その対策として、血漿採取量の増加を目指した数多くの取り組みを実施し、ドナー経験の満足度を向上させるためのプロセスを導入することで医薬品が患者さんに確実に平等に行き渡るようにしました。

血漿採取センターを新設し、今後の革新に向けた投資を行っていくという点からも、CSLはこの業界のリーダー企業であり続け、COVID-19による危機が収束した際には、以前にも増して確固とした地位を確立していくことになるでしょう。

オーストラリアでCOVID-19ワクチンに関する追加の取り組みを行った結果、通常の事業や製造業務、さらには一部の臨床開発プロジェクトの優先順位付けの見直しなどに対し、かなり大きな機会費用が生じました。その結果、下半期には、プロジェクトを再開し軌道に乗せるために、事業や臨床開発のための支出が増加するでしょう。

社員は引き続き、CSLの主軸である生命を救うことのできる製剤、すなわちインフルエンザワクチン、血漿分画製剤、および遺伝子組換え製剤の製造に支障をきたすことなく、COVID-19ワクチンの製造に懸命に取り組んでいます。

オーストラリアでは当社独自の立ち位置と能力を活用しつつ、グローバルオペレーションとしてのコミットメントを達成できたことを誇りに思います。これはCOVID-19ワクチン開発の取り組みに対する多大な貢献につながるでしょう。

2021年度税引後純利益は、固定レート換算で約21億7,000万ドルから22億6,500万ドルの範囲になると予想しており、2020年度との比較では最大8%の増加となると思われます」

当社の2021年度の業績予測を行うにあたり、ガイダンスに重大な影響を与える可能性のあるいくつかの重要な不確定要素について、下記の脚注5 に明示します。

 

詳細情報

CSL の決算内容に関する詳細は、当社 4E ステートメント、投資家向け発表スライドおよびウェブキャストをご覧ください。いずれも当社ウェブサイト www.csl.comに掲載されています。医療用語の説明についてもウェブサイトでご覧いただけます。 詳細については下記までご連絡ください。

 

 

グループ業績

12月末上半期決算

(単位:百万米ドル)

2019年

12月

報告値

2020年

12月

報告値

2020年

12月

CC6

 

変動

%

 

 

 

 

 

売上

4,709

5,596

5,512

17%

その他の収入

202

143

141

 

総収入

4,911

5,739

5,653

15%

 

 

 

 

 

EBITA(金利・税金・償却前利益)

1,836

2,638

2,599

42%

減価償却費

(204)

(280)

(279)

 

EBIT(金利・税金前利益)

1,632

2,358

2,320

42%

支払利息

(71)

(107)

(77)

 

税金費用

(313)

(441)

(449)

 

税引後純利益

1,248

1,810

1,794

44%

 

 

 

 

 

中間配当(米ドル)

EPS(米ドル)

0.95

2.75

1.04

3.98

 

3.95

9%

44%



 

数値は全て、別途記載のない限り米ドルです。
固定レート(CC)換算によって為替変動の影響を除き、業績を比較しやすくしています。詳細は2020年12月を期末とするCSLの半期財務レポート(Directors’ Report)をご参照ください。
オーストラリアの住所が登録されている株主には、1株当たりの中間配当1.04米ドル(約1.34豪ドル)はオーストラリアの税務上の目的では上乗せされず、2021年4月1日に支払われます。ニュージーランドの住所が登録されている株主には、1株当たりの中間配当1.04米ドル(約 1.44 ニュージーランドドル)は2021年4月1日に支払われます。為替レートは基準日である2021年3月5日のものとします。その他の株主には、指定のない限り米ドル建てで支払います。CSLでは株主に対し、米国の銀行口座への直接振込により米ドル建てで配当支払いが受けられる機会も提供しています。

4 GSP – 中国における新たなビジネスモデルへの移行
実績に大きな変動を与える可能性のある主な要因として、研究開発活動における成功およびタイミング、規制当局の当社製品に対する承認の決定および適応に関する決定、当社製品に影響を与える競合の開発、新製品既存製品を販売する能力、製造面での困難や遅れ、血漿採取力、売買様式や金利および為替レートの変動、製品の製造や物流、価格、償還、市場アクセス、税に影響を与える法律や規制、買収と売却、研究協力、訴訟または政府の査察、ならびにCSLの特許およびその他の知的所有権を保護する能力などが挙げられます。

固定レート換算によって為替変動の影響を除き、業績を比較しやすくしています。詳細については 2020 年12月を期末とする CSL の半期財務レポート(Directors’ Report)をご参照ください。

 

Investors: Media:
Mark Dehring
Jemimah Brennan
Head of Investor Relations Head of Communications, Asia Pacific
CSL Limited CSL Limited
Telephone: +613 9389 3407 Mobile +61 412 635 483
Email:mark.dehring@csl.com.au Email:jemimah.brennan@csl.com.au

 

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