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CSLベーリング WFH 2016年世界大会で血友病B治療薬IDELVION®の第III相試験データを発表

CSLベーリン グは、血友病Bの治療を目的とした新規の半減期延長型製剤IDELVION®(遺 伝子組換え血液凝固第IX因子アルブミン融合タンパク質製剤)を評価した第III相PROLONG-9FP臨床開発プログラムから得られた最新データを発 表しました。

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Japan — 2016.07.27

CSL Behring が 2016 年7 月27 日(現地時間)にアメリカ オーランドで発表したプレスリリースを日本語に翻訳・編集したものです。
内容および解釈は原文(英語)が優先します。原文掲載:http://www.cslbehring.com/

 


CSLベーリング
WFH 2016年世界大会で
血友病B治療薬IDELVION®の第III相試験データを発表


PROLONG-9FP国際共同臨床開発プログラムで得られた最新の解析結果:
  • 延長試験において成人患者で定期補充療法の投与間隔が最長21日まで延長された
  • IDELVIONによる長期定期補充療法を継続中の血友 病B患者において平均年間自然出血率(AsBR)が低下した
  • 外科的substudyにおいて、ほとんどの手術で周術期の第IX因子レベルはIDELVIONの単回投与で十分に維持された

2016年7月27日-アメリカ、オーランド-本日、CSLベーリン グは、血友病Bの治療を目的とした新規の半減期延長型製剤IDELVION®(遺 伝子組換え血液凝固第IX因子アルブミン融合タンパク質製剤)を評価した第III相PROLONG-9FP臨床開発プログラムから得られた最新データを発 表しました。第III相試験と実施中の延長試験から得られたこのデータでは、治療歴のある小児及び成人血友病B患者での定期補充療法における IDELVIONの長期有効性及び安全性を評価しています。その結果から、投与間隔を延長した定期補充療法により、出血を効果的に予防できるだけでなく、IDELVIONの総使用量も低減できることが示されました。この結果は、 2016年7月24日~28日に米国フロリダ州オーランドで開催された世界血友病連盟(WFH)の第32回世界大会で発表され、またこの発表とは別に、周 術期の血友病B患者におけるIDELVIONの有効性及び安全性を報 告する抄録も公表されました。

「これらの最新データは、PROLONG-9FPプログラムの第III相ピボタル試験で得られた所見を裏付けるものであり、IDELVIONでの定期補充療法の有効性及び安全性が小児及び成人の血友病B 患者で長期間維持されることを示すものです。延長試験から得られた中間解析結果は期待できます。12歳未満の小児血友病B患者でも投与間隔を10日~14 日まで延長することができ、12歳以上の患者では投与間隔を21日まで延長することを示唆しています」と、ミラノ大学IRCCSマジョーレ病院臨床及び実 験血液学部教授であり、PROLONG-9FP臨床開発プログラムの主任研究者でもあるエレナ・サンタゴスティーノ氏(M.D.、Ph.D)は述べていま す。

IDELVIONは2016年3月に米国で承認され、また2016年 5月に欧州連合で、2016年1月にカナダで承認されています。米国では、IDELVIONは、 小児及び成人血友病B患者での出血予防又は出血回数の低減を目的とした定期補充療法、出血時の管理及び出血予防、ならびに周術期(手術中とその前後)の出 血管理に適応となっています。IDELVIONは、第I相試験から小 児及び成人血友病B患者においてIDELVIONの薬物動態、安全性 及び有効性を評価した第III相非盲検多施設共同試験までの5つの試験を含むPROLONG-9FP国際共同臨床開発プログラムから得られた結果に基づき これらの国々で承認されています。

主要な試験成績
  • 治療歴のある血友病B患者における遺伝子組換え血液凝固第IX因子ア ルブミン融合タンパク質(rIX-FP)の長期安全性及び有効性(ポスター#122):治療歴のある血友病B患者(12~65歳)における 定期補充療法でのIDELVIONの有効性及び安全性を評価した第 III相試験について研究者が報告を行った。4年間にわたるPROLONG-9FPプログラムの3つの臨床試験に参加した患者のデータを併合した。本試験 には、当初第II相試験に参加し、その後週1回の定期補充療法を受けるため第III相試験に登録した15例を含めた。26週以上経過した後、週1回投与で コントロールが良好であった患者は、希望により10日又は14日に1回の延長された投与間隔での投与へ切り替えることができた。この第III相試験の結果 により、7日、10日、及び14日に1回の定期補充療法中も年間出血率(ABR)の中央値は依然として低く(それぞれ0.00、0.00、1.08)、す べての投与法(7日、10日、14日に1回の定期補充療法)で年間自然出血率(AsBR)の中央値は0.00であることが示された。IDELVIONの月間使用量は、週1回投与では一定であったが、延長された投 与間隔では、10日に1回の定期補充療法では245 IU/kgから220 IU/kgに、14日に1回の定期補充療法では158 IU/kgまでそれぞれ減少した。第IX因子に対するインヒビター又はIDELVIONに 対する抗体が認められた患者はいなかった。

  • 血友病B患者における遺伝子組換え血液凝固第IX因子アルブミン融合 タンパク質(rIX-FP)の安全性及び有効性を検討する第IIIb相継続試験の中間結果(ポスター#113):現在実施中の本第IIIb 相非盲検継続試験には、PROLONG-9FPプログラムの2つの第III相試験のいずれかを完了した血友病B(第IX因子活性が2%以下)の小児(12 歳未満)、成人及び青年(12~65歳)を組み入れた。計76例の小児及び成人患者がIDELVIONで の定期補充療法を継続し、希望により週1回投与から投与間隔を延長し10日に1回及び14日に1回の投与に切り替えることができた。14日に1回の投与で 出血コントロールが良好な成人患者(18歳以上)は、21日まで投与間隔を延長することが可能であった。中間結果では、成人及び青年患者の85%が週1回 投与から10日又は14日に1回の定期補充療法へ切り替え、このうち9例がその後21日まで投与間隔を延長し、IDELVIONの用量は100 IU/kgまで増量したことが示された。さらに、小児患者の46%が週1回の定期補充療法から10日~14日に1回の定期補充療法へと投与間隔を延長し た。PROLONG-9FPプログラムでの治療のある患者50例以上が100日以上の曝露日を達成したが、第IX因子に対するインヒビター又はIDELVIONに対する抗体の発現は認められなかった。

  • 手術を受ける血友病B患者における半減期延長型遺伝子組換え血液凝固 第IX因子アルブミン融合タンパク質(rIX-FP)の有効性及び安全性(ポスター#84):本抄録では、PROLONG-9FP臨床プロ グラムの一部として第III相試験に含めた外科的substudyについて報告した。血友病B(第IX因子活性が2%以下)の成人及び小児患者19例の計 21件の小手術又は大手術において治験責任医師がIDELVIONの 安全性及び有効性を評価した。止血効果は術中及び術後最大72時間までの期間で評価した。8例の患者の9件の整形外科手術を含む計21件の手術で、治験責 任医師は止血効果を優(n = 17)又は良(n = 4)と評価した。1件を除くすべての手術で、術前のIDELVIONの単回投与のみで手術中の第IX因子活性レベルが十分に維持さ れ、手術中又は術後当日の追加投与は必要なかった。整形外科手術については、使用量の中央値は術前が87 IU/kgであり、術後14日間が375 IU/kgであった。手術全体では、使用量の中央値は術後14日間が375.3 IU/kgであり、従来の第IX因子補充療法での使用量より少なかった。手術期間中、軽度から中等度の副作用が認められたが、IDELVIONの投与とは関連しないと判定された。第IX因子に対するインヒ ビター又はIDELVIONに対する抗体が認められた患者はいなかっ た。

「WFH 2016で共有されているIDELVIONのデータの広範 さが、血友病B患者さんの期待に沿う研究を推進していくという私たちの“約束の証です。IDELVIONは、凝固因子レベルが上昇した状態を延長し、頻回の定期的投与 に伴う治療の負担を大幅に低減することができるため、患者さんにポジティブな影響を与えることができると考えています」と、CSL社の研究開発部門最高研 究責任者(CSO)兼統括ダイレクター、Dr. アンドリュー・カスバーソンは述べています。

血友病Bについて
血友病Bは、血液凝固第IX因子の欠乏又は機能低下による遺伝性の出血性疾患であり、患者はほとんどが男性です。血友病B患者では、特に筋肉、関節、内臓 に遷延性又は特発性の出血が発現することがあります。米国疾病管理予防センターによると、出生男児25,000人に約1人が罹患しています。

IDELVION®は米国、欧州連合、及びカナダで承認されています。また、現在、オーストラリア、スイス、及び日本の規制当局がCSLベーリングによるIDELVIONの承認申請を審査中です。


CSLベーリング(CSL Behring、本社:米国)について
CSLベーリングは、生命を救うという約束により動かされている生物学的製剤のグローバル企業です。最新のテクノロジーを用いて患者さんのニーズを満たす ことを目的とし、血液凝固疾患、原発性免疫不全症候群、遺伝性血管性浮腫、遺伝性呼吸器疾患、神経系疾患などの治療に使用される革新的な製剤を開発、提供 しています。


また、CSLベーリングの製品は、心臓手術、臓器移植、熱傷治療、新生児溶血性疾患の予防にも使用されています。
CSLベーリングは、世界でも最大規模の血漿採取ネットワークの1つであるCSLプラズマ(CSL Plasma)を運営しています。親会社であるCSL Limited(ASX:CSL)の本社はオーストリアのメルボルンにあり、30ヵ国以上で16,000名以上の社員を擁しています。詳細はウェブサイトwww.cslbehring.comを ご覧ください。

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Contact:
Greg Healy
CSL Behring
Office: 610-878-4841
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日本における連絡先:
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